アトピーの娘のこと
先日、いろいろな方のブログを見ていたら、御本人がアトピーである方のブログを偶然見つけ、読みました。
私の大学生の娘は、0才からアトピー性皮膚炎。
初宮参りの純白のベビードレスを覗き込んだ、通りすがりの年配の女性が、真っ赤でジクジクした娘の顔を見て、「わあ、赤ちゃん!……… あ、湿疹が辛いわね……。」と、気の毒そうに声をすぼめて去っていった時の場面を、今でも思い出します。
小学生になったら…
中学生になったら…
治るといいね、と言われ続けて、結局今でもアトピーとの付き合いは続いています。
幼い頃、喘息で3回入院した経験や、高校生の頃からエビやイカが食べられなくなるなど、いわゆるアレルギーマーチを歩いています。
アトピーで入院するほど重症ではありませんが、全身、虫刺されを引っ掻いた跡のようなものが古いあざとなって残っていて、何となく生活がだらしないような印象を与えるような気がします。
アトピーの辛さは、本人にしかわからないと思います。家族の辛さも、アトピーの子をもつ親でないと分からない気もします。
今までいろんな人から、母親が神経質だから…とか、子どもにストレスが多いから…と何度も言われてきています。
神経質な親の子、ストレスが多い子が、全員アトピーになってるのかっ??!!と、言い返したくもなりますが、そんなことを言われたら言い返すよりむしろやっぱり凹みます。
ステロイドが良くないとか、○○が悪いんじゃない?とかも言われます。
いくつも皮膚科を変えたけど、もらう薬は大体同じ。特効薬なんてあればみんなとびついてますよー。
娘が19年、痒さと共に過ごしている毎日、どれだけ辛いことかと、最近は思うのですが、情けないことにそう思えるようになったのは最近のことなんです。
これまで何度も
「かかないのっ!!」
「かいちゃだめっていってるでしょ!」と強く怒ったり、
酷くなった皮膚の状態を見て、
「またこんなになるまでひどくして…!!」
「すごくひどいよ!!」
と罵声を浴びせたりしてきました。
手は出なかったものの、娘にとって痒みと戦っているのに叱られたりひどいと言われたり…
辛かったと思います。
いつの頃だったかはっきりと覚えていませんが、高校生くらいかな、保湿クリームを塗る時に
「ひどいのわかってるから、あんまり言わないで。」
と言われ、傷ついている娘の心を察した時から、ひどい時は何も言わず、肌の状態が良くなってきた時だけ「キレイになってきたね」と言いながら、保湿クリームを塗るようになりました。
あまりにひどい時は、(私が)耐えられずにポロポロ泣きながらクリームを塗ることもありましたが、そういうのも娘の心にはどう映っていたのかな、と思います。
変な民間療法に引っかからないようにと思う時もあれば、いや、いくらお金がかかってもこの子のためにできる限りのことをしてあげるべきなんじゃないか、と思う時も。
……アトピーと付き合っているご家庭は、多かれ少なかれ、そんなふうなんじゃないかな、と思います。(あ、もちろん、全然違うご家庭もあると思いますが。)
年頃になってきた娘。
恋愛や就職に、アトピーが影響しなければいいな…と、思わずにはいられません。